新規の擁壁に関する注意点
傾斜地などに擁壁をつくる場合、擁壁の埋め戻し方法に十分注意する必要があります。
通常、擁壁を作る場合、現状の土砂を掘削し、擁壁を作り終えた後、土砂を入れて埋める「埋土」を行います。「埋土」は、十分転圧を行っても、もともとの地盤「地山」との沈下特性が異なり、不同沈下につながりやすくなります。
埋土は、経年変化や雨水の働きによって沈下しやすい状態にあります。上記写真のように埋土が沈下し、地山との境界で地割れが発生することもあります。
この上に住宅を建築してしまうと不同沈下事故につながります。
対策例
埋土部分を砕石、地盤改良にて埋め戻し対策を行う
H=1.0m以下 | 擁壁底の深度から1層0.15mずつ切り込み砕石(C40-0)または、再生砕石(RC40-0)にて転圧(埋め戻し)を行う。 | H=1.0m以上 | 擁壁底の深度から1層0.3mずつセメント系固化材を80~120kg/㎥を添加・撹拌させながら、地盤改良(埋め戻し)を行う。 |
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※転圧機は、1t振動ローラー[8走行以上]または、60kg以上のタンピングランマー[3突き以上]にて転圧を行います。尚、バックホウ等の重機による転圧は、均一な転圧が行えません。
※埋め戻し対策の際は、1:0.5勾配にて地山に切り込んで下さい。