切盛土地盤には注意が必要

良く高台の見晴らしの良い場所に住宅が建っていることがあります。このような場所では、山を切り崩した「切土」と斜面を土砂で埋めた「盛土」地盤が混在した「切盛土」地盤であることがあります。
「切土」地盤は、もともとの地盤(「地山」という)で、固い地盤であることがほとんどです。「盛土」部分は、埋める土砂の種類、締め固める際の転圧機など十分注意しないと安定した地盤になりません。通常、盛土後5年以上経過しないと安定した地盤にならないこともあります。
また、自然災害にも注意しなくてはなりません。大雨や地震の影響で地滑りしてしまうなどの危険性があります。
このような地形や地盤では、しっかりとした地盤調査を行ったうえで、地盤対策が必要になります。

対策方法例

  • プレロード工法(住宅を建築する前に住宅の荷重に等しいか、それ以上の荷重を盛土に載荷し、地盤を強制的に圧密沈下させ落ち着かせる工法)などにより強制圧密沈下を促進させる。但し、圧密沈下が終了するまでの期間が必要で、すぐに建築できない。
  • 盛土にセメント系固化材を混合し地盤改良する
  • 良質な砂・砕石等で置換する
  • 深基礎・杭状地盤補強などの対策を行う
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