地盤や地震を中心にご紹介している本コラムですが、今回は防災に関するお話を少々させていただきます。
皆さんは、「マイ・タイムライン」という言葉をご存じでしょうか。
実はこれ、防災用語の一つで、一人一人が作成しておくことを推奨されている、大雨や台風による災害に備えた避難計画のことなのです。
はじめて聞いた、という方も多くおられると思います。
ですが、自治体はそれなりに力を入れています。
事例1:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/tisiki/syozaiti/mytimeline/index.html
以下に、国交省が作成した子供向けマイ・タイムライン検討ツールの表紙を引用します。
備えておくと安心、といったことが記載されているのが分かると思います。
事例2:国交省関東地方整備局下館河川事務所
https://www.ktr.mlit.go.jp/shimodate/shimodate00285.html
分かりやすく記載されているので紹介しておきます。
最近作成された、防災関係の白書や報告書などの一部では、個人の避難計画や非常持出袋の用意、食料の備蓄など、備えがある場合と備えがない場合の2種類の被害想定がなされています。
以下の事例は、地震の場合になりますが予め避難に関する備えがある場合の被害は、備えがない場合に比べると、災害時の人的被害が圧倒的に抑えられることが記載されています。
事例:日本海溝・千島海溝沿いの地震 防災対策の効果
上の事例は、地震を取り上げたものですが、風水害についても同様のことが言えるのです。
先に示した、「逃げキッド」に記載されていたように、避難のタイミングが遅れると避難できないことがあります。2次被害を起こさない為災害の危険性が無くなるまで、助けが来ない可能性があります。十分に災害に対し備えておくことも重要です。
国は、災害時などには自助・共助・公助の順になることをアピールしています。まずは、自分が備えておいて、最初を乗り切った後に共助として近隣の人々と助け合いをするようにしないと、公的な支援は間に合わないということなのです。
この自助の部分についての計画であるマイ・タイムライン、仙台市の作成支援のページを紹介しますので、ぜひ、皆さんも取り組んでみてください。
事例3:仙台市「大雨災害時における家族一人ひとりの避難計画マイ・タイムラインを作成してみよう!」
https://www.city.sendai.jp/anzensuishin/kurashi/anzen/saigaitaisaku/sonaete/mytimeline.html
今後は、大雨や風水害以外の災害についてもマイ・タイムラインが作成されていくと思います。
そのときにはまた紹介するようにしたい、と考えています。