地盤地震学会

地震の多発

2022年4月4日、この一日で震度3以上の地震が日本全国で4回発生しました。

震度3以上の地震は、年間158~256回(2012~2021年の記録より、熊本地震発生の2016年除く)で、1日1回発生する程度です。このことからも通常より多く発生している事が分かります。

地震の発生が同じ地域で局所的に生じたのであれば、大きな地震の発生を考慮する必要があるのかもしれませんが、実際には千葉県北西部1、福島県沖1、能登地方2なので慌てる必要は少ないものと考えます。

ただし、準備を怠ってよいという話ではありませんので、ご注意ください。

現に、2022年3月16日の福島県沖地震では、震度6を観測した福島県や宮城県でも停電が発生しましたが、震度4程度だった東京、埼玉、千葉、神奈川において停電が発生し、混乱が生じました。

発生時間が23時36分ごろと遅かったためにそこまで大きな混乱にはなりませんでしたが、発生が3、4時間早かったら、もっと大きな混乱が生じたものと思います。

ここふた月ほど、東日本の太平洋側、小笠原諸島付近、能登半島付近、紀伊半島付近、長崎県周辺部、日向灘付近、鹿児島県沖から諏訪之瀬島付近、沖縄本島西方沖から西表島付近にかけてなどの場所において無感地震・有感地震ともに数多く発生しています。

これらがすべて大きな地震の予兆である、などということはありませんが、今のところ地震活動が活発である、ということは間違いありませんので注意して欲しいと思います。

特に普段は地震が少ないにもかかわらず、急に回数が多くなるようなところがあれば注意するようにしてください。

自分でも地震の情報を見たいと思われる方のために、気象庁の最新の地震活動データのページを紹介しておきます。

https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/index.html

地震はいつ、どこで発生するのかわかりません。今、この瞬間にも発生するかもしれないのです。

地震に対して常に十分な備えをしておくようにお願いいたします。

*アイキャッチ画像は、気象庁公表の2022年4月5日午前0時から4月6日午前7時40分までの地震活動(東北地方)です。

図中の★印が1時間以内に発生した地震で、◆印が有感地震をそれぞれ示しています。

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