地盤地震学会

火山の噴火

5月22日、アフリカ中部のコンゴ共和国でニーラゴンゴ山という火山が噴火しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210523/k10013046811000.html

高さおよそ3,400mの火山で、今回の噴火では溶岩流の発生が主となっているようで、火山南側に位置するゴマ市街まで溶岩流は到達し、多数の住民が隣接するルワンダへと避難していると報じられています。
この火山は2002年にも大規模噴火が生じており、大きな被害を受けたとのことです。

この前例を踏まえ、住民の避難は早く自主的に行われたものであろうと考えられます。

この噴火が被害なし、犠牲者なしで終息してくれればよいのですが、噴火の規模が大きいようなのでできるだけ少ない被害で終息してくれることを祈るのみです。

さて、高さおよそ3400mの火山と言えば、日本では富士山が近いものとなります。
富士山は1707年宝永噴火という大規模噴火をおこしてから、300年余り噴火していません。宝永噴火の前は貞観大噴火(864~866年)とされており、ここには800年以上の間隔があいています。この貞観大噴火の際に青木ヶ原樹海が形作られたとされています。

地球という規模で考えれば万年未満の時間はあっという間、ということになる時間経過なので、この程度の間隔があいて災害が生じることは不思議な事ではありません。

筆者としては、貞観大噴火の5年後、869年に貞観地震という、東北地方太平洋沖地震クラスと考えられている地震が発生していること、1707年に宝永地震という南海トラフの巨大地震が発生しており、宝永大噴火は地震の49日後に発生したということが気になります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E6%B0%B8%E5%9C%B0%E9%9C%87

こうした火山の噴火や地震は、地球が活発に活動していることを示すものですが、宇宙船地球丸に乗船している我々としては、災害が頻発したらたまったものではありません。

環太平洋地震帯とも環太平洋火山帯とも呼ばれる場所に、我々の住む日本列島は位置しています。
火山噴火も巨大地震も千年以上発生しないこともあれば、同じ年に複数回発生することもあります。

毎回の繰り返しで恐縮ですが、災害に備えておくことは無駄にはなりません。
筆者も携帯型ソーラーパネル充電器と非常時用ポータブル電源を非常食や非常時持ち出し用品とともに準備し、安全に避難できる場所を調べています。
是非、皆さんも災害に備える準備をしておいてください。

関連コラム