2011年に発生した東北地方太平洋沖地震から10年が経過しました。
被災された方々にとっては、大変苦労の多い月日だったかと思います。
心からお見舞い申し上げます。
そして、いまだに被災された方々の落ち着きをなくすような余震が続いています。
東北地方太平洋沖地震の震源域付近には、様々なタイプの地震発生源が混在しています。
余震と言ってもM7クラスの大地震です。この余震に誘発され、余震が発生する可能性もあります。
余震は、東北地方太平洋沖地震以外にも、5年前に発生した熊本地震でも続いています。
ではこの余震とはいったいどういったものなのでしょうか。
気象庁の余震についての説明では、
大地震の震源域(岩盤が破壊された領域)やその周辺では、地下の力のつりあいの状態が不安定になり、それを解消するために、引き続いて地震が発生すると考えられています。
と記載されています。
また、気象庁の見解では、1995年に発生した兵庫県南部地震の余震は20年以上経過した今でも続いていると公表されています。東北地方太平洋沖地震の余震も、しばらくは続く可能性があります。
ただ、こうした余震活動が続くと地震の誘発が発生する可能性があります。
この誘発された地震が怖いのは、大元となった地震よりも誘発された地震のほうが大きくなることです。しかも、遠く離れた場所の地震発生源が誘発されることがあります。
東北地方太平洋沖地震の誘発地震には、静岡県や長野県で発生したものが含まれると考えられています。
また、熊本地震本震の直後に大分県中部において誘発地震が発生していますが、この二つの地震は時間差が32秒しかなかったために震度の区別ができない、という支障が発生しています。
余震の話に誘発地震まで含めてしまいましたが、大きな地震の後にはどちらも発生しうるということを忘れないでおいてください。揺れが収まったから、もう安全だ、という思い込みは避けるようにお願いいたします。