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これまでにいろいろな議論が繰り返されている「調布の陥没」について、3月19日に有識者委員会の報告が公表されました。
https://www.e-nexco.co.jp/news/important_info/2021/0319/00009597.html
この報告では、高速道路のシールドトンネルの施工が陥没・空洞事象の要因と推定される。という形で取りまとめられており、今後の対策について示されています。
この工事中の道路「東京外かく環状道路」は、対策をしたうえで工事が継続されることになります。今後の対策として、工事区間の地表面における水準測量を実施することと、必要に応じて追加の地盤調査を行うことが明記されています。
つまり、地表面に現れる変状以外に地中の地盤についても「必要に応じて」ではありますが、調査が実施されることになるわけです。
通常、こうしたシールド工法によるトンネル工事では、事前に地盤調査が行われるのみで、施工途中や工事終了後に地盤調査が行われることはありません。
そのため、工事の進捗状況に伴って地盤調査が行われるのであれば、非常に珍しい事例です。
もちろん、地盤調査を行えば全てのことが分かるわけではありませんが、工事による影響が地盤に生じていないかを知る手がかかりになります。
今後もこうしたトンネル工事を計画しているネクスコ東日本にとって、非常に役に立つ情報になるのではないかと思われます。
必要な地盤調査をおこない、陥没事故など発生しない事を切に願うばかりです。