1月17日のNHKウェブニュースで
地震発生の切迫度 31の活断層 阪神・淡路大震災直前と同等以上
という記事が掲載されていました。
その記事を一部引用します。
【ことし1月1日の時点で、「Sランク」に分類されている活断層は全国に31ありますが、このうち確率が、阪神・淡路大震災が発生する直前の8%を超え、特に切迫度が高いとされているのは、次の8つの活断層帯です。
切迫度が高い順に、
▽「糸魚川ー静岡構造線断層帯」のうち長野県の区間
▽静岡県にある「富士川河口断層帯」
▽熊本県の「日奈久断層帯」の一部
▽長野県の「境峠・神谷断層帯」
▽「中央構造線断層帯」のうち愛媛県の区間
▽岐阜県と長野県にある「阿寺断層帯」
▽神奈川県にある「三浦半島断層群」
▽広島県と山口県の沖合の「安芸灘断層帯」となっています。】
このNHKの記事は、文部科学省の地震調査研究推進本部から毎年1月に公表されている
「長期評価による地震発生確率値の更新について」という資料に基づくものです。
ただし、ここで公表されている活断層は百余にすぎません。地震調査研究推進本部の資料では、およそ2千の活断層が存在する
ということが記載されています。
すなわち、実際に存在する活断層の1/10以下についてピックアップしてその確率を論じているにすぎません。
過去の活動記録がない、という理由で調査されていないもの、場所的に調査すること自体が難しいものなどは今後の調査対象で
活動履歴が残されているものや活動履歴が明瞭と考えられるものなどが優先されて調査対象となっています。
人類の歴史よりも地球の歴史のほうが長いので、人類の知らない地震を発生させた活断層も多数あるのですが、そのすべてを検証
するにはまだまだ時間がかかります。
このため、このコラムで紹介した記事に記載されている活断層は、自分の住んでいるエリアから遠いので自分には関係ない。
などと考えることなく、地震には備えておくようにしてください。
繰り返しになりますが、活断層はこれだけではないのです。
*最初に記載した図は地震調査研究推進法部から公表されている「主要活断層の評価結果」を引用しました。
*今回紹介した記事の詳細は下記サイトをご参照ください。
NHKウェブニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210117/k10012818691000.html
地震調査研究推進本部 「長期評価による地震発生確率値の更新について」