日本全国において地盤は、自然災害の影響を受けやすいものです。
大雨や洪水、地震、がけ崩れ、土石流など、発生してしまえば影響を受けることになるのです。
地表面付近の地盤を構成している材料は、砂や粘土が主体で個々の粒は小さくて軽いので、力が加われば動いてしまいます。
はじめに示した写真は、東北地方太平洋沖地震の際に生じた液状化現象で地盤が沈下したことで、杭で支えられているために沈下しなかった橋梁と沈下した地盤に段差が生じたものです。
何も知らずに通行した際に、こんな段差があったら怖いですね。
もしも夜間などで気づかなかったら2mほど落下してしまい、骨折などしてしまうかもしれません。
同様に大雨や洪水で道路が冠水した時に、水で覆われて地面が見えなくなった場所に確実に地面がある、とは断言できません。
例えば、初めの写真の場所が冠水していたらどうでしょう。
この場所をよく知っている人ならば、何かおかしいと気づくかもしれませんが、たまたま通り掛かった人は違和感を持たずに進んでしまうかもしれません。
ましてや車で通り掛かった際に水しか見えなければ、そのまま進んでしまう、のではないでしょうか。
同じようにがけ崩れで土砂が道路を覆うように存在した場合、ブラインドカーブのせいで見えない、雨降りの夜間で視界が不良な時には気が付かずに進んでいってしまうのではないでしょうか。
災害発生時や異常気象などで災害が発生しかねない状況の時には、十分に注意して行動するようにしてください。
予め、ハザードマップなどで災害の発生しやすい場所を把握しておけば良いのですが、非常時にはなかなか気が回らないものです。
日本は昔から災害多発国ですから、先人の知恵で被害が防げるような工夫がされていたのですが、それだけでは済まなくなりつつあります。
これから日本は台風のシーズンを迎えます。テレビやネットを通じて通知される情報を確認しながら、十分に気を付けてお過ごしくださいますようにお願いいたします。