建物を建てる時に、建てる場所の地盤が軟らかいと、建てた建物の重さに耐えられなくなって沈下してしまうことがあります。
このようなことを防ぐために地盤を硬くする工事を行うことを地盤改良工事、地盤対策工事などと呼びます。
関東平野や大阪平野のように河川が多く、海を埋め立てた場所が多いところには、こうした工事を行わないと大型のビルどころか、戸建て住宅でも沈下するような場所があります。
このため、地盤の沈下などが起こらないように建物を建てる際には、地盤調査を行って地盤のことを調べています。
地盤調査で、建物を建てたら沈下する状態であることがわかったら、先に述べたように工事を行います。
冒頭の写真に示したのは、地盤が建物の重さに耐えられるように、建築する予定の建物よりも重い土を地面に載せて、建物を建てる前に地盤を沈下させてしまい、沈下が収まった後で載せていた土を撤去して建物を建てるプレローディング工法と呼ばれるものです。
※本図は、国土交通省 東北地方整備局 山形河川国道事務所HPより引用させていただきました。
どんな場所でも使える工法ではないことが弱点ですが、場所によっては非常に有効な工法として利用されています。
もしかすると、この工法が施工されているために、土が盛られた状態でそのまま放置されている場所を見かけることがあるかもしれません。
そのときには、そういえばそんなことがどこかに書いてあったなと思い出していただけましたら幸いです。