毎年恒例になっている地震動予測地図の2018年版が今年6月に公表されています。
https://www.jishin.go.jp/evaluation/seismic_hazard_map/shm_report/shm_report_2018/
これは、今後30年間に発生する地震の確率を地図上に色分けで表示しています。
地震本部は毎年、地震動予測地図を公表しています。いつどこで発生するか分からない地震の確率を論じることは非常に難しいことです。
地球に聞いたら教えてもらえるような話ではありませんし、サイコロ振って6が出る確率、みたいな簡単な話ではありませんから。
地震というものは、地球という惑星の中で、元気に動いているプレートと呼ばれる部分に大きな力が加わったことでちょっとした傷が出来て、その傷が元に戻ろうとする力が働くと、地上では大きな揺れが生じて下手をすると何万人もの犠牲者が出るのです。
この傷がいつ、どこにできたかを調べるにはプレートそのものを何万年にもわたって観察し続ける必要があるので、実現は不可能に近いことです。
では、私たちは、これを見てどうしたらよいのでしょうか。
2016年熊本地震で大きな被害が出た、熊本県益城町役場付近における2014年版地震動予測地図では、30年以内に発生する地震が震度6強以上となる確率は1.6%でした。
同様に北海道胆振東部地震で震度7だった安平町追分での2018年版地震動予測地図では、30年以内に発生する地震が震度6強以上となる確率は0.6%でした。
この地震動予測地図を見て、確率が高いからと言って慌てることなく、確率が低いからと言って安心することなく、地震に対する備えをしておくこと。これが一番だと思います。
次回は地震に対する備え、について触れたいと思います。