今、地震対策は地盤から
地盤補強をすれば・・・
建物の耐震性を上げれば・・・
住宅は大丈夫と思っていませんか?
日本は地震大国です。地盤と住宅の健康状態を調べられれば住宅の安全性がはるかに増します。
地震が起きた時の住宅の揺れは、下記の3点で決まります。
地震の⼤きさ(震度)は、地中の地震が伝わってくる固い地層(⼯学的基盤といいます)の深さと、その層から地表⾯までにある地盤の性質(⼟質、強度)によって変わります。
例えば、地表⾯付近の地盤が固い地域に⽐べると、軟らかい地盤が地表⾯から深くまで分布している地域では、地震は⼤きくなります(震度が⼤きくなる)。地震が⼤きくなると、地表⾯は⼤きく揺れます。この結果、建物に及ぶ地震⼒は⼤きくなってしまいます。
地盤のゆれやすさ調査は、「表⾯波探査法」による地盤調査をおこない、調査地の地盤構造を明らかにします。その計測データをもとに調査地における“地震の⼤きさ”を算定し、⼀般的な住宅の耐震性能に対して被害の有無を求めます。
地盤のゆれやすさ調査でわかること
地震のゆれやすさ調査でわかること、それは“地盤の速度構造”です。
地盤の速度構造とは
①⼯学的基盤の深さ
②⼯学的基盤までの、地盤の固さ、軟らかさの分布
※表⾯波探査法は、地盤の固さ、軟らかさを”速度値”で表します
この表⾯波探査法から求める、地盤の速度構造と資料調査(概略的な地盤の⼟質、調査地で想定される⼤地震の⼤きさ)を国⼟交通省告⽰第1457 号に則った計算⽅法にあてはめることによって、地盤の固有周期(地震時にどのような揺れ⽅をするのか)を求めることができます。
この結果に基づき、⽊造2階建ての住宅おいて、地震時の被害の⽬安などを、算出します。
地盤のゆれやすさ調査計算例
住宅の建設予定地:東京都文京区本駒込6-20付近
計算例
1. 地盤の卓越振動数
地盤卓越振動数(周期)/地盤種別:3.0Hz(0.33秒)/ 第2種地盤
2. 将来発生する可能性がある地震の大きさ
ここでは、元禄関東地震(1703 年)と同等の地震が発⽣した場合、地震の⼤きさが、墨⽥区向島においてどの程度になるか計算します。
計算の結果、調査地は震度6強(地表⾯加速度646gal)の地震に⾒舞われる可能性がある
事が分かりました。
想定地震:元禄関東地震
調査地(墨田区向島)の予想震度:震度6強(646gal)
3. 各耐震等級建物の地震被害目安(新築時)
また、墨⽥区向島において建築基準法、品確法(耐震等級1〜耐震等級3)の⽊造2階建ての家屋が、どのような被害になるのかを試算してみました。
建築基準法や耐震等級1 相当の家屋では、中損傷程度(5 ㎝〜10cm の変形量*)、耐震等級3の家では⼩損傷程度(2.5 ㎝〜5cm の変形量*)となるとの試算結果となりました。
※試算は新築の建物に対してです、古い建物はさらに損傷度合いが⼤きくなる可能性があります。
※上記の結果は、試算結果であり、住宅の形状などによって、多少被害状況にばらつきが⽣じる可能性があります。
※⼩損傷、中損傷の変形量は、1 階階⾼が3mの場合です。