スクリューウエイト貫入試験との違い

表面波探査法とスクリューウエイト貫入試験の違い

表⾯波探査法は、基礎設計に適した⾯調査である事、「⽀持⼒」と「沈下特性」を算出します。そのため無駄な地盤改良⼯事判定が無くなり、地盤改良⼯事不要率88%を実現しています。

表面波探査法による地盤調査方法

表⾯波探査法の測定範囲は、ゆれを受信する検出器間隔の1m〜1.5mの範囲のため、「⾯」の調査⽅法です。

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)

先端がスクリューになったロッドを回転させながら、25cmごとに地面に貫入させていきます。 この回転数により、地盤の硬軟を判断する方法です。25cmごとに地盤の支持力がどのくらいあるのかが分かります。

スクリューウエイト貫入試験(以下SWS試験)の測定範囲は、スクリューの直径が33mmのため、「点」の調査です。鋼管杭等の杭⼯事も地盤に点で荷重を加えながら貫⼊させるためSWS試験と相性が良いと⾔えます。

表⾯波探査法は、「⾯」の調査で⾯で受けるベタ基礎設計との相性が良く、SWS試験は、「点」の調査で杭⼯事の設計に相性が良い調査⽅法です。

表面波探査法は、面で受けるベタ基礎の設計に向いているから、無駄な地盤改良工事判定が無くなる調査方法です。

点と面

表面波探査法は1回の測定する範囲が100cm~150cmほどの範囲になります。
これに対して、SWS試験は最大3.3cmの円柱での情報となります。

地耐力の測定

表面波探査法は、地耐力(支持力+沈下特性)を明らかにします。
これに対し、SWS試験は、層境界が分からないため、ほとんどの場合、沈下特性を計算しないことがほとんどです。地耐⼒は、⽀持⼒+沈下特性です。地耐⼒の計算が難しい調査⽅法です。

地盤改良コスト

従来、SWS試験では、自沈(ロッドを回転させないでも貫入する状態)すると、何らかの工事が必要という結果を出す業者さんがほとんどです。表面波探査法では数値により地耐力を細かく判断します。それにより、必要以上の地盤改良工事、地盤対策工事を減らします。

比較項目 表面波探査法 SWS試験 備考
土質などの条件による汎用性 SWS試験は、砂礫層など礫やガラが混在している地盤だと深部まで計測が出来ず、改めて表面波探査法を行うことがある
調査の簡便さ どちらも機械式となっており現場での作業性はよい
沈下特性を計算 表⾯波探査法は、層境界を把握できるため、沈下特性を計算する。地耐⼒は、⽀持⼒+沈下特性
調査コスト 高い 安い 地盤改良工事会社がSWS試験を行っている場合は、低価格であることがある
トータルコスト 改良工事比率に差が出る。詳細はコチラ
保証体制 SWS試験はほとんどの機関に適用している。表面波探査法は住宅保証機構株式会社、NPO住宅地盤診断センター等

※「JIS A 1221 スウェーデン式サウンディング試験」は2020年10月26日付で、「JIS A 1221 スクリューウエイト貫入試験」に名称変更の公示がありました。