早いもので熊本地震から3年が経ちました。
避難生活を送っている方は、復興が進んでいると言われますが、いまだ2万人近くおいでになるそうです。
熊本地震では数多くの住宅が損傷を受けて、震災後住み続けることが出来なくなりました。
この原因として、地震地域係数の設定方法が要因の1つにあると考えられます。
この地震地域係数は、幾分古い考え方に基づいたものです。熊本は、東京などと比べると90%の耐震性で良い、という考え方になっています。
通常は1.0が最大値で、大地震発生確率が低い沖縄県の0.7が最小値となっています。ただ、静岡県は独自に条例で1.2が必要であるとしています。
このため、同じ仕様の住宅であっても地震地域係数を考慮した場合、最大で4割もの耐震性能に差が生じてしまいます。
建築基準法に基づいて設計していてもこれだけの差が生じます。
近年は、想定以上の大地震が発生しています。そのため、地震地域係数が1.0未満の場所での被害が大きくなる可能性があるのです。
住宅の建築をお考えになるときは、設計に用いられた地震地域係数(Zという記号であらわされます)を確認するようにしてはいかがでしょうか。